「はよこい はよこい 舟が出~るぞ~」
桂小南師匠の事を考えると、まず初めにこのセリフが浮かぶんです。
何の場面かわかります?
このブログを覗くような酔狂な御仁でしたらわかりますよね。
「三十石」という上方噺でござんす。
確か、テレビ・ラジオでは人間国宝の桂米朝師匠が得意にしている噺です。
米朝さんの得意な演目ですから、当然弟子の枝雀師匠も得意にしてまして、
枝雀さんの演目の割合には、どはずれたイリュージョンは少なく、むしろ絵画的に美しいお噺です。
つまり、この噺はは縁者の絵画感覚が出るんじゃないかな?なんて勝手に思ってます。
枝雀さんと師匠の米朝さんの違いも何となくそこに感じます。
米朝さんは書道で言えば楷書で絵画なら写実主義。
枝雀さんは行書ですが、絵画としては抽象画ではなく印象派の雰囲気がします。
さて、小南さんに戻ります。
この師匠の落語は、独特のもので、上方落語でもなく「小南落語」と称されるほどユニークなものです。
それは、長く東京落語の中で師匠の金馬さん(先代)から江戸落語を習った後、
上方に転向したのが原因ではないかとされていますが、
アタシは上方落語を最初に聞いたのが小南さんなんですから、仕方ありません。
この次に聞いたのが、米朝さんじゃなくて、仁鶴さんですから、(次が三枝さん、小染さん…要はヤングOH!OH!なんですよ。)アタシの上方落語放浪はコテコテが始まり、やがて鬼才桂枝雀にぶっ飛ばされてから、
その上の大師匠格に行きます。
春団治(いかけや)、小文枝(文枝)(舟弁慶)、松鶴(一人酒盛)、米朝(不動坊)
そんな中で「三十石」は米朝師匠で聞いたわけですが、なぜか、小南師匠の「三十石」が頭から離れない。
なんでしょうね?これ。
その中のひとつが「はよこいはよこい、舟がで~るぞ~」なんですヨ。
他に、こういうのもありますね。「おちりにあんぽんたんはどうどす?西のとういんがみはいりまへんかいな?まきすもじのおいしいのはどうどす?」で「あんたあんぽんたん?」と言われた男が「そっちいね(行け)!」と怒鳴るわけです。
またまた失礼、小南師匠の話題でした。
小南師匠をテレビで見たのは「JARO(公共広告機構)」の電話マナーに関するCMだったと記憶してます。
後に寄席で見たのはまだ鈴本だったと思うんだけど、よく覚えてません。
「転失気」だったかなあ。
だから、「三十石」を小南師匠で聞いたのは、ラジオだと思うんですよね。
先に述べた方々の作品に比べると小南師匠の「上方落語」は、あっさりしていて、
写実でもない、デフォルメでもない、墨絵の日本画のようなすっきりした後味を感じる噺でした。
不思議な事に、彼の弟子はみな江戸落語で、僕の好きだった文朝さんも江戸落語でした。
後に、芸術協会と鈴本演芸場の関係が切れたときに「寄席に出られなくなる不安」を感じた弟子の南喬さんと文朝さんが落語協会に移ったときには相当責任を感じたと歌丸師匠の本にも書かれています。
真面目一徹、生涯稽古の鬼だったそうです。
あーいう雰囲気の上方落語も中々聴かれません。
きっと、あっさり好きな東京の客の前で上方落語を演じ続けたからかも知れませんね。
落語の蔵では師匠の「河豚鍋」(これも面白い噺です)が視聴できるみたいですよ。
アタシのお薦めは前述の「三十石」「代書屋」「河豚鍋」「ぜんざい公社」かな?
もちろん他にもお薦めはいっぱい。
あなたのお好きな小南落語は何でしょうか?
小南落語をもう一度…
桂小南師匠の事を考えると、まず初めにこのセリフが浮かぶんです。
何の場面かわかります?
このブログを覗くような酔狂な御仁でしたらわかりますよね。
「三十石」という上方噺でござんす。
確か、テレビ・ラジオでは人間国宝の桂米朝師匠が得意にしている噺です。
米朝さんの得意な演目ですから、当然弟子の枝雀師匠も得意にしてまして、
枝雀さんの演目の割合には、どはずれたイリュージョンは少なく、むしろ絵画的に美しいお噺です。
つまり、この噺はは縁者の絵画感覚が出るんじゃないかな?なんて勝手に思ってます。
枝雀さんと師匠の米朝さんの違いも何となくそこに感じます。
米朝さんは書道で言えば楷書で絵画なら写実主義。
枝雀さんは行書ですが、絵画としては抽象画ではなく印象派の雰囲気がします。
さて、小南さんに戻ります。
この師匠の落語は、独特のもので、上方落語でもなく「小南落語」と称されるほどユニークなものです。
それは、長く東京落語の中で師匠の金馬さん(先代)から江戸落語を習った後、
上方に転向したのが原因ではないかとされていますが、
アタシは上方落語を最初に聞いたのが小南さんなんですから、仕方ありません。
この次に聞いたのが、米朝さんじゃなくて、仁鶴さんですから、(次が三枝さん、小染さん…要はヤングOH!OH!なんですよ。)アタシの上方落語放浪はコテコテが始まり、やがて鬼才桂枝雀にぶっ飛ばされてから、
その上の大師匠格に行きます。
春団治(いかけや)、小文枝(文枝)(舟弁慶)、松鶴(一人酒盛)、米朝(不動坊)
そんな中で「三十石」は米朝師匠で聞いたわけですが、なぜか、小南師匠の「三十石」が頭から離れない。
なんでしょうね?これ。
その中のひとつが「はよこいはよこい、舟がで~るぞ~」なんですヨ。
他に、こういうのもありますね。「おちりにあんぽんたんはどうどす?西のとういんがみはいりまへんかいな?まきすもじのおいしいのはどうどす?」で「あんたあんぽんたん?」と言われた男が「そっちいね(行け)!」と怒鳴るわけです。
またまた失礼、小南師匠の話題でした。
小南師匠をテレビで見たのは「JARO(公共広告機構)」の電話マナーに関するCMだったと記憶してます。
後に寄席で見たのはまだ鈴本だったと思うんだけど、よく覚えてません。
「転失気」だったかなあ。
だから、「三十石」を小南師匠で聞いたのは、ラジオだと思うんですよね。
先に述べた方々の作品に比べると小南師匠の「上方落語」は、あっさりしていて、
写実でもない、デフォルメでもない、墨絵の日本画のようなすっきりした後味を感じる噺でした。
不思議な事に、彼の弟子はみな江戸落語で、僕の好きだった文朝さんも江戸落語でした。
後に、芸術協会と鈴本演芸場の関係が切れたときに「寄席に出られなくなる不安」を感じた弟子の南喬さんと文朝さんが落語協会に移ったときには相当責任を感じたと歌丸師匠の本にも書かれています。
真面目一徹、生涯稽古の鬼だったそうです。
あーいう雰囲気の上方落語も中々聴かれません。
きっと、あっさり好きな東京の客の前で上方落語を演じ続けたからかも知れませんね。
落語の蔵では師匠の「河豚鍋」(これも面白い噺です)が視聴できるみたいですよ。
アタシのお薦めは前述の「三十石」「代書屋」「河豚鍋」「ぜんざい公社」かな?
もちろん他にもお薦めはいっぱい。
あなたのお好きな小南落語は何でしょうか?
小南落語をもう一度…
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