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2024/11/24 22:49 |
落語家の襲名
4月11日の読売新聞夕刊によれば、
今年から来年にかけて落語家の大きな名跡の復活が続くんだそうな。
5月に六代目古今亭今輔を錦之輔さんが襲名。
9月には四代目三遊亭歌奴を歌彦さんが、八代目春風亭柳橋を柏枝さんが襲名と続き、来年には前にも話しましたが林家いっ平が二代目林家三平を襲名するそうです。

紙面では、もう二代目を継いだ林家木久蔵さんも紹介されています。

特徴的なのは、先代の芸風を意識しつつ自分なりの名前を作りたいとする今輔さんやいっ平さんのような人と、
先代の芸風や大きな名前を継ぐ重圧を意識しないで、自分なりの名前にしたいという、肩の力を抜いた意識の歌奴さん、柳橋さんといったグループ

しかし、どちらも覚悟は固い

木久蔵さんは襲名後は「古典ばかり演じている」小朝師匠に古典を教わり、古典を100覚え、「それで親子が補えあげればいい」との事。
柳橋さんも、古典の改作で有名になった先々代ではなく「正統派の古典落語をしっかり受け継ぐ」と言う。

ネット等ではいろいろと批判めいた言葉もあると聞きますが、
いいじゃないすか?
野球の永久欠番じゃあるまいし。
みんな伸び伸びやっていただきたいと思うのはあたしだけでしょうかね?
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2008/04/12 08:18 | Comments(0) | TrackBack() | 落語
お好み演芸会の記憶
「それでは、順番に自己紹介をどうぞ」

「えー、目はパッチリと横町のフランス人形~桂伸治です」

「寄席に咲いた一輪の白百合、桂文朝です」

「すわって子供、立てばやっぱり子供です、三年二組、三遊亭歌奴です」

「え~、桂枝雀でございます~(だったっけ?)」

「幻の噺家、三遊亭圓弥でございます」

「横丁の若様、春風亭小朝でございます」

「はい、アタシは年中月番の柳家小三治でございます」

と始まった記憶のお好み演芸会のコーナー「はなし家横丁」
最初は三遊亭金馬さんがメンバーで、小朝さんはアシスタント(笑点でいう座布団運び)の後入れ替わりでレギュラーになったと記憶。
小朝さんがレギュラーになった後は、「横丁の美緒ちゃん」と言って女性タレントがアシスタントになっていたと記憶してますが、高野美緒だったか中野美緒だったか、…覚えてない。

金馬さんがいた頃は伸治さんが横丁の八っあん、金馬さんが熊さんという設定だったと思いますが、どうですかネ?

アタシの記憶では、こんなものですが、補足してくださる方がいらっしゃったらお願いします。

しかし、よく考えたら
小三治さん、金馬さん、小朝さん以外のレギュラー噺家さんは、みんなお亡くなりになってるんですね。

こんなところにも時の流れを感じます。

2008/04/02 08:53 | Comments(0) | TrackBack() | テレビ・ラジオ
山田くん、座布団一枚!(笑点その2)
去年の6月30日付けのブログで「笑点」を取り上げました。
http://totakeke302.blog.shinobi.jp/Entry/11/

今回はそんな笑点の座布団運びについて一言

発見がありました。
なんと「笑点研究所」という素晴らしいサイトがございました。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/greenhill/shoten/top.htm
内容といい考察といい、全く労作と言う他はなく、
今回、アタシの足りない知識の補完作業に使わさせていただきました。

出演者と司会者については、立川談志-前田武彦-三波伸介-三遊亭圓楽-桂歌丸と続いているのかと思ったら、金曜夜席まで遡ると本当の初代は圓楽さんだったんですね。

このことについては、後に桂歌丸師匠の著作「歌丸ばなし」でも触れられていて面白かったので、また紹介します。

さて、座布団運びの話です。
アタシが知ってるのはウルトラマンのアラシ隊員、ウルトラセブンのフルハシ隊員こと石井伊吉~今の毒蝮三太夫さんです。この名前は談志家元の命名らしいですね。
この名前で俳優から大きく芸域が広がった蝮さん、いまやラジオで年寄りのアイドルです。

しかしながら、座布団運びの初代は、
後に桂文字助となった三升家勝松
毒蝮さんに変わったのはS42年1月だそうです。

前武さんの司会の時は三遊亭笑遊~桂米助・小野千春だったそうです。
この辺、不思議なくらい記憶があまりありません。
当時は演芸大好き小学生で「ゲラゲラ笑って見るテレビ ドキドキしながら見るテレビ メソメソ涙で見るテレビ~♪」と歌ってたはずなんだけど。
わずかに小野千春という名前を覚えているくらいです。

さて、アタシが一番観ている三波伸介さんの時代には
「手を上げて横断歩道を渡りましょう。松崎真でございます」の松崎真さんが、大きな体で座布団を運んでました。
この方は俳優だったそうです。
現在は公演活動をしているらしい。

また、ついでに言うと、この時期前座で若手大喜利に出ていたメンバーの中に、後にずうとるびを結成し、アイドルにもなった現在の座布団運び山田隆夫さんがいるわけです。

歴史が長いと本当に面白いですな。

まだまだ、語り足りない「笑点」であります。

2008/03/12 10:30 | Comments(2) | TrackBack() | テレビ・ラジオ
ちりとてちん
新年第2回目の…(苦笑)
なんだか月1回の書き込みになっちまったね。
深い意味ではないんです。

そこそこ仕事が忙しいだけなんです。
いくら何でも、趣味のブログで仕事に迷惑になっちゃいけませんものね。

今年はNHK秋の連続ドラマが「ちりとてちん」という、主人公が上方落語の世界に飛び込むものです。
朝の8時15分と昼の12時45分と、正直中途半端ですわな。
見てる人いらっしゃいますか?

「ちりとてちん」とは、上方落語の噺の名前で、東京では「酢豆腐」といいます。「酢豆腐」はみなさん、よくご存知なお話で、暇な長屋の若い衆が金がないとて、何とか銭のかからない暑気払いはないか、と相談するところから始まります。
暇な貧乏人はいろんな事を考えるもんですな。
酒は何とか都合はするが、アテ(肴)がない。誰かが糠味噌桶の底をかき回して古漬を出しかくやのこうこはどうだと提案。さて、誰が糠味噌桶に手をつっこむか?となったら誰もやりたがらない。たまたま通りかかった畳屋の半公をおだてて取らせようとするが、半公断るかわりに金を置いていく。(ま、巻き上げたようなもんだけどね。)
そこでふと、昨日豆腐を買ってあった事を思い出す。
「与太、あの豆腐はどうした?」
「ああ、あれはアタイがねずみいらずの中に仕舞ってある。」
一同、嫌な予感。
開けてみると、豆腐に綺麗な花が咲いてる(与太)さらに物凄い臭気である。
このカビだらけの豆腐を見て誰かが一計(悪巧み)を案じる。
いつもキザで嫌われ者の伊勢屋の若旦那に食わしちまおうってわけだ。
また、丁度いいタイミングで犠牲者は横丁を通りかかる。

「おう、若旦那ぁ!」

「いよっ、こんつわ!(『こんにちは』のつもりね)」

そんな若旦那を、一同呼び止め、しきりと持ち上げる。

「若旦那なんざぁ、通な方だ。夏にはどういうものを召し上がります?」

「せつなぞは、もう飽きてしまいまして、人の食わないものを頂いてみたいですな」というので、

「知らないものはないでしょう?」

「いやぁ、もちりん(『もちろん』のつもりね)」

「舶来物の珍味らしいんだが、皆、何だかわからねえんだ。若旦那ならきっとご存知でしょう?」
出てきたものは例の腐った豆腐。
若旦那「知らないものはない」と言った手前、「知らない」と言えない。

「これはセツら通の好むものですな。一回食ったことがごわす」と言っちまった

「じゃあ、若旦那一口やっておくんなさい」

「お願いしやす」

「お願いしやす」

みんな面白くてしょうがない。

ついに食べる事と相成る。知ったかぶりはするもんじゃない。

「眼にピリっときやすな、鼻にツンっとくる…眼ピリ鼻ツンでげすな」

ついに若旦那、この豆腐を食べた。

「おいおい、食べたよ、いや~、若旦那どうです?」

「いやぁ~乙だね」

「これは何てえ名前です?」

「これは酢豆腐でげしょう」
苦し紛れでもよくつけた名前ですな。
「もう一口やっておくんなせえ!」
冗談じゃない若旦那
「いや、酢豆腐は一口に限りやす」

これが上方に行って「ちりとてちん」になるわけですね。
落語ファンなら誰でも知ってる話です。
「そば清」と「蛇含草」の関係みたいなもんかな?

ただ、筋立てはずいぶん違います。
町内の若い衆が出てきません。

「ちりとてちん」をアタシは桂南光サンで聞きました。

旦那の誕生日にやってきた喜助(だと思ったけど)
昼間から酒を飲みたい旦那さん、
「今日はわしの誕生日でな、まぁ祝うほどの歳でもないんやけど、昼間から一杯飲めるがな。しかし酒といぅのは一人では頼りないんで、お相手をしてもらおうと思うて呼びにやったようなことや。忙しいとこ済まなんだなあ。」
こうして一緒に酒を付き合う事になった喜助、
この人がものすごいお調子者。
酒(白菊)を褒める、鯛の刺身を褒める、茶碗蒸し、白米に至るまで褒め上げる。
「旦さん、これ初めてですわ。」
「初物を食べると寿命が75日延びますな」とおべんちゃら(お世辞)を言って旦那を喜ばせる男。
旦那も悪い気もしない。
「あんたに比べて、裏に住んでる竹っちゅう男、あの男は憎たらしぃ男
やで。あんたみたいに旨いとか美味しいと言ぅたことがない。」と、ここでいつも昼時に現れる癖に出された料理を美味いと言ったことがない竹という男の話題になる。

旦那、誕生日の趣向として、竹に一泡吹かせる相談を始める。

そこへ、丁度水屋で腐った豆腐が見つかった。
「豆腐がおもしろいことになってます?何や?」

「ひゃあ、豆腐が十日経つと黄色小さなって、あっちこっち赤、青、黄色、黒、灰色……、カビが生えて。ちょっと見たら綺麗ぇやなぁ……、喜さん見てみなはれ、豆腐の腐ったやつ」

「豆腐の腐ったやつ?旦さん、初めてですわ…」

「…あんた食べる気かいな」

これを「長崎名産 ちりとてちん」と言って竹に食わせるという相談がまとまったわけです。
なぜ長崎か?

4、5日前にやって来た竹、ちょっと九州の長崎の方で遊んできたと言う。旦那が長崎の町はどういう町だと聞くと「旦さん、長崎ご存知やおませんか?名前の通り長~い崎の町でしたヨ」と答えたんだそうな。旦那さん、「長~い崎の町」は許すが「お終いのヨ」がムカツク…旦那も変な人だね…。

そんなわけで、だまし討ちにする事が決まりました。

そうとは知らずに訪れた竹、案の定酒(白菊)をけなす、鯛の刺身をけなす…。
「旦さん。わたしを呼ぶんやったら「こんなもんがよぉ手に入りましたなぁ」とビックリするような、いわゆる珍味を用意しときなはれっちゅうてますねん」

(ほら、飛んで火に入る夏の虫)
ここぞといって出された「元祖長崎名物ちりとてちん」
竹さん、「ちりとてちん」を知っていると言うので、面白がって食わせると、一口で悶え苦しむ。

「う~ん、オェ~ッ……あー美味しぃ」

「ホンマかいな? お前、涙にじんでるがな」

「涙が出るほど美味しいですわ。」

「わしら食べたことないんで分からんけど「ちりとてちん」て一体どんな味や?」

「早い話が、豆腐の腐ったよぉな味でんねん。」ってそりゃそうだ。

貧乏な若い衆が嫌味な金持ちの若旦那をやっつける酢豆腐と、お金持ちの旦那さんが戯れに知ったかぶりのご近所をやっつけるちりとてちん。
サゲも含めて、ずいぶん変わってしまいましたね。

さて、ドラマのちりとてちん、どう終わるんでしょうね?




2008/02/11 10:38 | Comments(4) | TrackBack() | 落語
新年1回目の書き込み
あけましておめでとうと言うには、
ずいぶん日が過ぎてしまいましたな。

いやー、参った参った。
登録したメルアドを変えて、ログインしようと思ったら、
パスワードを忘れてしもうた(苦笑)

アタシとした事がね。

ようやくじっくりPCの前に腰を据えて作業を行い、
書き込み再開です。
またよろしくお願い申し上げますワ。

しかし、年末年始は、まったりと時が過ぎていきますね。
いや家の中だけですが…。
世間は忙しないですね。
テレビ演芸も、何となく浮き足立った形で落ち着かない。
前も書いたけど、
最近のライブ演芸ってものに、付いていけなくなってきてるんだよね。

年末年始は、箱根駅伝見てました。
昔みたいに寄席に行きたいなあ。
初席って、混むんですよね。
アタシみたいに、普段行かない人間が寄席に行くから。

昭和59年頃だったかしらん?
池袋演芸場の初席の中に上がった古今亭志ん馬師匠が開口一番のたまった

「いっぱいのお運びで…アタシがこの池袋演芸場で、これだけのお客様を見たのは戦後通じて初めてではないかと思いますが…」
そんなマクラが爆笑を呼んだっけ。

…そのくらい寄席には人が来なかった。

確か、初席のトリが蝶花楼馬楽師匠の「品川心中」じゃなかったかな?
まあ、それはともかく、
いっぱいの入りになると、確か寄席では「お膝送りを願います」って言うんです。

いい言い方ですやね。

「混んでますので詰めてくださ~い」とか
「ご順に中の方へお入り下さ~い」なんて…

ラッシュの電車じゃあるめえし。
そんな無粋な言い方はしない。

「お膝送りを願います」

いかにも思いやりながら詰めているって様子がするじゃないですか?

今度、電車の座席なんかもそういったら面白いのにね。
車掌のアナウンスでさ、
「いっぱいのお運び、ありがとうございます。ただ今、車内混んでまいりました。お座席、お膝送りを願います。」
なんてね。

無理かなあ~。

おっと、演芸の話ですよね。
カミさんの実家が大田区にあった頃、
談志一門の会が下丸子でやってたもんだから、よく行きましたよ。
何年前だったかなあ?

開口一番、前座が立川国志舘とかいって(記憶薄いな)国士舘大學の出身の子で、マジック・ナポレオンズ、まだポール牧さんがご存命で、あのラッキー7の懐かしいコントを毒蝮三太夫とやってました。
その後、逸見正孝アナが亡くなった翌年の事で、談志家元と毒蝮サンと牧さんの3人で逸見サンの話をしてたな。

あまりいい話じゃなかったけど。

立川流では談志家元の他に、今をときめく?志らく師匠が一席やってたなあ。
新作じゃなかったけど、志らくさんは噺の仕掛けどころが違うんだよな。
畳み掛けるテンポも初めてだったなあ。
会場は大爆笑だった。

トリの談志師匠は何の噺か忘れたが、出来が悪かったらしく、
高座が終わった後、わざわざ半分下りた幕を上げさせて、
「今日は出来がよくなくて悪かったな…」
と、しきりに謝っていた記憶があります。

そんなダラダラした記憶を辿った1月最初のブログです。

今年もよろしく…。

2008/01/13 22:09 | Comments(0) | TrackBack() | 想いゴト

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