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2024/04/26 22:16 |
立川流家元の話を少々
「家元」立川談志という人は、一言で語れない人なんですけど、
あの人くらい、「文章で」自分を表現できる人はいないと思いますネ。

理論的な人です。でも、情の人でもあります。
落語そのものは情の世界のもので、理論にそぐわないんじゃないかと思うんだけど、このバランスがいいのでしょう。

アタシはこの人の「現代落語論」「新現代落語論」両方持ってます。

落語家の本は、昔の名人も今の落語家も出しているのだが、
談志家元、その量が凄い。完成度が違う。

内容も多様。

特に、誰かを攻撃するときには
その舌鋒鋭く、週刊誌に連載されてたビートたけしの毒舌○○なんぞ、及びもつかない。

ただ、愛嬌もある。
自意識の強いところと、シャイな昔気質が同居した人です。
ダメな芸人には、「コイツの芸はダメだ」と言い切ってしまう。

芸人というのは、己が才能に人生全てを賭けて生きる人だから
ま、誰もが自分の乏しい才能に頼って仕事をしているわけだが。
特に、狭いコミュニティーで生活している落語家の世界で、
同業者ってなかなか攻撃できないものだと思うんだけど。

そんなの関係な~い、って感じだ。

この人が志ん生、文楽、小さん、圓生といった名人について書いたものには、彼らに対する愛情と強い自意識と芸に対する冷徹な分析とが整理されずにごちゃごちゃと混ざっている。

人間というものが、理性と感性と本能と不条理がごちゃごちゃに混ざった混沌なんだから、人間を落語で全て描き出そうとする談志家元の語りが混沌としているのは仕方ないか…と思うしだい。

いや、家元が全身落語にどっぷり使ってる人=全身落語家なんですな。
この人が落語なんです。

ところで、最近始めた家元と、家元がその才能を買う太田光(爆笑問題)との2人でやってるラジオ番組…TBS「今夜は二人で」は、明らかに、昔家元が円鏡さんとやった「談志・円鏡歌謡合戦」の2番煎じなのだが、どーなんだろ?

初回の放送を聴く限り、飛躍もイリュージョンも感じられなかったのはアタシだけでしょうか?

今日の放送に期待したいです。
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2007/10/27 10:10 | Comments(2) | TrackBack() | 落語

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コメント

僕も「現代落語論」と「あなたも落語家になれる」とあとそれぞれの噺について書いた本など、読みました。

実は最初の「現代落語論」はそんなに大した内容ではないかも。若き日の熱い思い、ってかんじで。「あなたも~」は例の「落語は業の肯定」ってやつですよね。

「今夜は二人で」、太田がなかなか殻から抜けられませんねー。テレビなんかでイイカゲンなギャグをやっちゃうクセが、思っている以上に出そうになってもがいてるように見える。あくまでふたり芸だから談志だけトブ、ってことも難しいでしょうし。
でも太田本人も分かってて、あれ毎回落ち込んでるだろうなー。

あと最近橘家円蔵を何枚か聞きましたがアノ人はスゴイですね。太田がキビシイというだけでなく、そもそも円蔵がスゴイ。談志はとにかくウマさがあってそれによって”コンセプト”で新しい切り口を形にできる、ってのがスゴサだと思いますが、円蔵はとにかくナンセンスのギャグのセンスがたまらない。ギャグのセンスに関してなら談志より円蔵、のほうが上か。
いろいろ聞くとちとワンパターンですが。あと自分のキャラクターが全面に出て、いわゆる落語的な演じ分けのウマサとはぜんぜん違いますが。でもすごく好みです。
posted by 行かない旅URLat 2007/10/29 22:24 [ コメントを修正する ]
前にもお話しましたが、アタシは初めて見た鈴本演芸場で見た昼席で、円蔵の「反対車」を聴きました。
同じようなぶっ飛んだギャグを多用する場合、テンポのよさが重要なんじゃないか?と思いますね。
爆笑問題という漫才の中で毒を吐く大田に対して田中の存在がいいリズムを作っているのかも知れません。
ピンで話すと入り込めない壁を感じます。
これは、ラジオで伊集院光が言ってたんだけどね。
posted by totakekeat 2007/10/31 21:52 [ コメントを修正する ]

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